もくもくファームの解説ビジネス

もくもくファームの隆盛は養豚農家のグループが、お客様にソーセージ作りを体験してもらったことがきっかけだそうです。体験教室の一人の参加費は1800円ほど。もちろんその金額でお店のソーセージを買う方が安いけど、自分で作るという「体験」は高く売れます。しかもこの体験が自社畜産加工品の宣伝にもなるので一石二鳥です。

子供たちが家族チームでソーセージの材料をこねます
道具を使ってミンチ肉を腸に詰め込む作業です
ソーセージの人気の形はグルグル巻きです。

1時間ほどかけてソーゼージを作り、お店に預けてボイルや燻製してもらいます。2時間ほどかかるので、その間は買い物したり子豚ショーを見たり、とんとん神社にお参りしたりして待ちます。

モミガラで遊んで時間を過ごす家族です

ビジネスのキーワードが6次産業。
一次産業は農業・畜産業              
ファームで豚や牛を育てて、野菜や果物を栽培します。                       
二次産業は加工業                   
ファームで取れた材料でパン、ハム、ソーセージ、ジャム、ソフトクリーム、コロッケなどを加工します。園内にビールの醸造所があるのにはびっくり。   

三次産業は物販、飲食、観光       物販ではファームでの加工品や外から調達したお土産グッズなどを販売。               

ファーム生産の畜肉加工品を販売
ファームのシンボルである子豚のミニぬいぐるみも販売

飲食はソフトクリームやコロッケなど食べ歩き出来るものやレストランがあります。レストランは食べ放題のブッフェ方式で、大人一人は1980円。社長さんによるとこれはお金をいただく試食会だそうです。

50種類以上の食べ物が食べ放題

ファームの不整形な野菜を使い、ソーセージやビールの試食・試飲をしてもらい、納得の上でお土産を買ってもらう。「ファームの食べ物は安全でおいしいよ」っていう声のない解説と言えます。とってもズルイ、ビジネスモデルのレストランでしょう。

ガラス屋根の明るいレストランで賑わっています

観光・体験商品も盛りだくさん      
まずは無料の子豚劇場。豚さんが色々な芸を見せてくれます。子豚使いのおねえさんが出演するそれぞれの子豚を「解説」してくれます。

子豚のスベリッコ遊び

次は動物に触らせます。ポニー乗りや牛の乳搾り。これも子供たちが動物について学習するきっかけになります。

質問には丁寧な「解説」で解説します。  

小さな子供:「ギュウニュウって牛から出るんだ!?」

お兄さん:「そうだよ。ギュウニュウのギュウで牛のことなんだよ。ニュウはミルクのこと。だからギュウニュウっていうのは牛さんのミルクのことだよお。」

お兄さんの説明で子供が牛の乳搾りをします

日本の農業は危機だと言われていますが、農業・畜産業と加工業、物販・観光業を組み合わせることでたくましく稼いでいます。実際にもくもくファームの商品は高い。でも売れる。そのキーワードは「解説」でしょう。実際にファームで楽しみながら飲食してもらい、動物に触ってもらい、ソーセージ体験をしてまらうことで安心と信頼を植え付け、ファンになってもらうことで商品を高く売る。つまりもくもくファームという「ストーリー」を売っているわけです。

これの仕組みが無ければ農産畜産物は値段だけでは絶対に輸入品に勝てません。

高速道路のサービスエリヤや東京ミッドタウンにも出店。売れ行きは上々で、関東圏からファームへの来訪者も増えつつあるそうです。

参考資料として以下にユーチューブの番組へのリンクを貼っておきます。        
https://www.youtube.com/watch?v=uwdiXlefQZE

               

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