まちなみビジネスの可能性           第4回 東京での教室展開戦略

東京まほろば館での日本酒教

写真1:東京での日本酒教室のの様子

  大和まちなみ文化塾は東京で日本酒教室を開催しました。橿原にある喜多酒造の喜多整社長兼杜氏を講師に6月14日(金)の午後7時から、東京日本橋の「奈良県まほろば館」での実施でした。奈良県の事業としての開催でしたので会場代は無料。その上、東京駐在の奈良県職員のみなさんから親身の支援を受けました。奈良県の酒蔵の酒をアピールすることは、公益性のある事業と県が認めたからです。

東京で評価されて奈良県に錦を飾る
  日本酒の銘柄の流行には面白いパターンがあります。地方の酒蔵が地元で頑張っていてもブレークしにくいのに、東京やニューヨークなどの雑誌に紹介されて有名レストランなど扱われるようになると、地元の人たちが「あれ、あそこの日本酒、そんなにすごかったんだ。」と評価を変え、地元でも売れ始めるそうです。そこも目指しての東京での日本酒教室を始めたわけです。今後は日本酒に限らずメイドイン奈良県の品物に関する東京教室をやっていきます。

新宿御苑で三回目の物語茶会
  6月16日(日)には新宿御苑の皇室ゆかりの茶室翔天亭で茶会を開きました。今回の茶会のテーマは「神武建国」でした。テーマに合わせて掛け軸、花、茶道具を準備し、フリップを使ってストーリーを語ります。高天原の神々が高千穂に降りてきて、その後イワレヒコとその軍が大和(奈良県)を平定し、三輪のオオモノヌシの娘ヒメタタライスズヒメを妃として、橿原で「掩八紘而為宇(はっこうをおおいていえとなす)」の理念のもとに大和国を建国、初代天皇に即位するまでの物語を、お茶会にかこつけて語ってしまいました。日本各地とアメリカ、ポーランド、中国、インドネシア、エジプトから50人ほどのお客様が来てくれました。
  この物語茶会は奈良町物語館でも計画中です。茶会自体は赤字ですが大和まちなみ文化塾のブランディング戦略として位置づけています。ビジネスとしては神社仏閣が主催する茶会を請け負うと利益が出るのではと東京の某神社と交渉中です。

写真2:新宿御苑の物語茶会の様子

集客、プロモーションの苦労
  教室を開催すること自体よりとても難しいのは集客です。今井町での古文書、日本酒、和菓子などの教室に20人の生徒を集めるのはとても難しい仕事です。奈良町だとかなり楽でしょう。それが東京となると何の苦労もありません。東京だと大和まちなみ文化塾の教室テーマに関心のある人も多いし、「奈良県まほろば館」などの役所系ウェブサイトで広報されることの威力は絶大です。魚を釣るには魚の居る所に糸を垂らす必要があります。観光客も含めるとして今井町の商圏人口規模が1なら、奈良町は10、東京は100という感じです。お客さんお少ない今井の商圏で如何に集客するかが大きな課題です。

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