8月10日(土)にあなたは今井の歴史を理解する
歴史の町、奈良県の今井町の立ち上がり時期の事情を知るには
「このたび御触れ承知奉り恐れながら言上仕る口上の覚え」という名の文書を読むことが必要です。そしてこれを読んだ上で今井を語る人の言うことは信用できます。近世文書は書き手の権利を保障するために裁判の証拠にもなる厳密なもので、嘘を書けば厳しく罰せられました。この文書もまず間違いはありません。
この古文書は貞享元年(1684)の日付があり、百行ほどの文書としては長文です。三代目の今井兵部が当時の(奈良町)奉行に差し出した書状で、室町末期から江戸初期の今井町の歴史が述べられています。これを読むと次のようなことが理解できます。
・今井を建設した河瀬兵部丞(後の今井兵部)の出自
・この人物が石山本願寺に取り立てられて今井に住むことになった事情
・織田信長に逆らって明智光秀が今井を攻めに来たこと
・泉州堺の津田宗及の仲立ちで和睦になったこと
・太閤秀吉に仕え初代兵部が五百石、二代兵部(藤七)が三百石で取りたてられ、河瀬兵部丞が秀吉から今井姓を下されたこと。
・関ケ原合戦の後は徳川家康から保護され、家康が大和に来た時の案内をしたこと
・織田信長、豊臣秀吉、徳川家康からの朱印状があること
・大阪冬の陣では徳川方について大和を警護したこと
・島原の乱にあたって今井からの出兵を申し出たこと
今井の歴史を語ったり説明する人はこの文書を情報源にしています。しかしこの文書の原本を読んだひとは極めて少ないのが実情です。古文書の読解は難しい? 一人で読もうとすればそうでしょう。しかし今回、元天理大学歴史学科の吉井敏幸先生が教えてくださることになりました。毛筆の崩し字はとっかかりにくいものですが、崩し方には一定の法則があり、いくらか学習するとどんどんと読める字が増えてきます。吉井先生の教材は文書のコピーと翻刻(読み解いてワープロ打ちしたもの)の両方を使いますので、毛筆のほうが難しくても翻刻をみればかなり意味は分かります。
この古文書は貞享元年(1684)の日付があり、百行ほどの文書としては長文です。三代目の今井兵部が当時の(奈良町)奉行に差し出した書状で、室町末期から江戸初期の今井町の歴史が述べられています。これを読むと次のようなことが理解できます。
・今井を建設した河瀬兵部丞(後の今井兵部)の出自
・この人物が石山本願寺に取り立てられて今井に住むことになった事情
・織田信長に逆らって明智光秀が今井を攻めに来たこと
・泉州堺の津田宗及の仲立ちで和睦になったこと
・太閤秀吉に仕え初代兵部が五百石、二代兵部(藤七)が三百石で取りたてられ、河瀬兵部丞が秀吉から今井姓を下されたこと。
・関ケ原合戦の後は徳川家康から保護され、家康が大和に来た時の案内をしたこと
・織田信長、豊臣秀吉、徳川家康からの朱印状があること
・大阪冬の陣では徳川方について大和を警護したこと
・島原の乱にあたって今井からの出兵を申し出たこと
吉井先生はいつでも質問を歓迎してくださいます。さすがは大和の中世・近世のエキスパート。質問にお答えいただくその知識はとどまるところを知りません。また生徒さんの中には教室の教材以外に、自分で解読したい文書を持ち込んで先生に質問する人もいます。授業の後のお抹茶タイムでも楽しい歴史談義は続きます。
なぜか現在の所生徒さんは全員女性です。男性にも是非来てもらいたいです。
・古文書教室は大和まちなみ文化塾が主催しています。塾長阪本日出雄 電話は 090-6486-9555です。
・場所は奈良県橿原市今井町3丁目8-8 今井まちづくりセンター。
・時間は14:30 – 16:30 で最後の30分は抹茶でまったりタイムです。
・今回紹介の 「このたび御触れ承知奉り恐れながら言上仕る口上の覚 え」 の学習は2019年8月10日(土)の授業です。
・割と長文なので1回の授業で終わらないかも知れません。その場合は8月24日の授業で続けます。
・車でお越しの方には市駐車場の無料券をお渡しします。
・参加費は一人1,500円です。参加費には場所代、授業料、教材費、抹茶にお菓子が含まれます。
・参加者はノートと鉛筆をご持参ください。
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