大神(おおみわ)神社の表千家家元による献茶会

大神神社の拝殿のお供物 濃茶、薄茶は点前の小さな台にお供えする

献茶の会は七人の神官と家元が神事として高い格式で執り行なわれました。神官、楽団、家元、参列者へのお祓い、献饌(お供物の水とお酒の容器のふたを取る儀式)、祝詞奏上、献茶、関係者玉串奉奠、撤饌( お供物の水とお酒の容器のふたを取る儀式 )、神主挨拶と合計で90分ほど。

写真は家元ではなく準備をしているお弟子さん

お点前やお道具は面白いものがありました。まずお茶碗は天目茶碗と言いまして木製の台に乗っています。濃茶と薄茶を入れる茶器は白木製。水差し、建水、柄杓立ての皆具はオランダのデルフト焼きでそろえてました。お点前も出来るだけ茶碗を畳に置かないように空中で茶筅通しをしたりの独特の者でした。息がかからないように白いマスク(和名はなんでしょう?)をしてましたし、極めつけは袱紗でしょう。片面が通常の紺色で、もう片面が純白です。神事のこととて写真撮影は控えましたが、撮りたくてたまりませんでしたね。

濃茶と薄茶の点てられて、それぞれ神官が御神前に運びます。家元が点茶の後に天目茶碗に蓋をし、神官が御神前に運んでから蓋を取ります。献饌の作法でしょう。蓋を取った時が正式に捧げたことになります。

献茶の台子。タバコの葉の模様のデルフト焼きはオランダ製の本物だとか。

このようなセレモニーには副席が付き、表千家のグループが釜をかけます。釜をかけるとは茶会を開くことですね。三輪らしいそうめんの軽食もついて朝の10時から昼の3時まで色々と楽しめる趣向です。表のお茶を習う人がお仲間や教室での話題に乗り遅れないためには参加は義務のようなものかもしれません。伝統文化を守って行く仕組みとして家元制度というのは、本当にくやしいほどよくできていますね。

最後にクイズです。
献茶式は神社と家元の合意の上に執り行われるのですが、家元が神社に 会場使用料を支払うのか、逆に神社が家元に出演料やコーディネーション料金を支払うのか、いったいどちらでしょう? ヒントですが、300人の参加者が5000円のチケットを買ったとして、献茶イベントの収入は150万円ほどです。

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