町家建築の材料や工法、地震対策また空き家対策にいたるまで総合的に町家建築を学習するイベントでした。主催は香芝市にある空間エコロジー研究所。参加者は10人ほどでした。9時から12時過ぎまでのプログラムで参加費は一人2,000円。
最初に講義が二本。
最初は「町家の再生サポートを通じて」
講師は今井町町家再生研究会の上田琢也さん。
14年間の活動で空家だった93軒の町家に新住民の入居をお世話した話です。
二本目の講義は「町家修理・修景の建築体験談」
講師は上野建築研究室の上野潤さん。最近設計監理した寺田家住宅の経験をもとに今井町内のいくつかの町家について論評がありました。
講義の後は町をあるいて色々なタイプの町家を視察しました。特に寺田家住宅、今井町にぎわい邸には上がり込んでじっくりと説明を受けました。コーヒー焙煎の専門店の洲脇家にも入って今井に移住したきっかけ、改修のこと、家族としてのここでの生活のことを話してもらいました。
今井町のまちなみの見学なら、橿原市のボランティアガイドにお願いするという方法もあります。しかし町家建築の講義を聞き、実際に町家に上がり込んでじっくり解説を受ける、というプログラムはなかなか着眼が良いと思います。実際に参加者も確保出来ていました。
実はこの今井町の古民家の専門的な学習会は「大和まちなみ文化塾」でも考えていた企画です。奈良県や近隣府県の建築士会と連携して、今井町をヘリテイジ・マネージャーの研修センターにするという構想です。
町家専門研修の口火を切られた空間エコロジー研究所さんに敬意を表して色々と協力し、こちらとしての企画を充実させたいと思います。空間エコロジー研究所さんは今後も同様のイベントを考えているようです。連絡先を以下に記しますので興味のある人は連絡してみてはいかがでしょう。建築関係の人、古民家の改修を考えている人、今井町に移住したい人にはおすすめです。
空間エコロジー研究所 村岡果林
電話:050-3740-5222
メール:info@kukan-eco.com
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