橿原市今井町 春日神社のとんど

今年も橿原市今井町の春日神社では「とんど」があり、町の人がお札、しめ縄、縁起物の熊手などを持ち寄って燃やしました。「とんど」の大きなものでは御所の茅原のとんどが有名で、「左義長さぎちょう」とも呼ばれています。変な名前ですね。そこで調べてみると、、

とんどの火をつけるのは年男の役割。今年は四丁目の久保田広繁さんです。

そもそも とんど(=左義長)は平安時代の宮中行事が民間に広まったもので、正しくは「三毬杖(さぎじょう)」と呼ばれたそうです。毬杖(ぎじょう)とは毬(まり)の杖(つえ)で蹴鞠(けまり)を棒で打ちあう遊びの道具。今でいうとホッケーのスティックでしょうか。宮中では毎年小正月(1月15日)このスティック3本を結び、色々なものを添えて焼き、陰陽師が吉凶を占ったそうです。この三毬杖(さぎじょう)行事が、民間の当て字で左義長を標記されるようになったようです。

とんどは春日神社の神事ですから、まずお祓いで始まります。町の人たちが持ってきたお守りや注連縄(しめなわ)をお祓いします。その意味を宮司さんに尋ねてみました。

この1年家族と家を守っていただいたお札なども1年たって力も少なくなってきたので、感謝の気持ちでお祓いをして燃やすことで天に戻す、ということのようです。確かに神様の関係のお札や注連縄をゴミ箱に入れるのは違和感がありますね。

お天気に恵まれて火の勢いはとても強く10m以内だと熱くてしょうがない、5m以内だと服が焦げてしまうかと心配するほどの火力です。

とんどに縁起物などを投げ入れる春日講の講元さん。

火の勢いが弱くなった時点で、縁起物などを投げ入れて焼きます。60年間使ってきた麹蓋(こうじぶた)や結納の飾り物などもありました。

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