70年も前に廃線になった奈良県橿原市の小房鉄道の跡を訪ねて40人以上の人たちが集まりました。
鉄道ではないのですが、建築探偵団というのがあります。各地の変な建物、あるいはその一部を尋ね歩き、謎を解くという趣味のグループです。例えば、ある建物の2階外壁にドアがあるけど廊下も階段もない。すると探偵はこれはどういう事なのだろう、と聞き込みなどの調査を始めて謎を解こうとするわけです。
鉄道マニアの推理もある意味これに似ています。
例えば現在の近鉄橿原神宮御陵前の駅のホームがおかしい。屋根の形状から見て島型(アイランドタイプ)のホームだから両側にレールがあるはずなのに、西側にしか無い。もしかして東側にもかつてはレールがあったのではないか。 もちろんツアーリーダーは下調べを何度も行って当日は興味深く解説してくれます。
国道から脇に入る道が直交してなくて変な角度を持っている。これは何が原因なのか? 鉄道か川(暗渠)なので角度があるのではないか?川なら飛鳥川と直交しているのはおかしいし、、、
住宅地の水路に変なコンクリートの構造物がある。これは何のためにあるのか? ひょっとして近くの飛鳥川に向かって伸びていた鉄道か道路の跡ではないのか? 堤防の高さに持って行くために周辺よりも高いのではないか?そしてリーダーが正解を解説。「ああ、なるほどね!」が何回もある楽しいツアーです。
今回のテーマはもう一つあり、それは貴賓室。橿原市の神武天皇陵には時々天皇陛下はじめ皇室の方々がいらっしゃいます。その時に使うのが駅舎の貴賓室。今回はJR畝傍駅の貴賓室を特別に見学出来ました。
このグループは鉄道マニアのリーダーを中心に活動し、定期的に廃線跡などテーマを決めて近畿日本鉄道の領域の地域で現地勉強会をしています。現地勉強会の〆は何といっても懇親会。女性(鉄子)や子供(子鉄っちゃん)の鉄道マニアも参加して熱い鉄道論議が続きます。解説してもらった知識は実生活には何の役にも立たないけれど飛びっきり楽しい一日でした。
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